2月14日放送の最強FBI緊急捜査!日本未解決事件完全プロファイルを見た。

取り上げた事件は3つで、1つ目は岐阜県のキャンプ中に行方不明になった下村まなみちゃん行方不明事件。
2つめは群馬県・太田市のパチンコ店で何者かに誘拐された横山ゆかりちゃん行方不明事件。
3つめは名古屋西区 主婦殺害事件。
上の2つの事件は、主に特殊能力を持った外国人が、透視捜査なる手法で事件を解き明かすというもの。
十数年前、テレビのチカラという番組で良くやっていた手法だが、最近は超能力捜査
はこの手の番組で久しく見ていなかったのでなんだか懐かしい。
3つ目の事件は、FBIが独自の経験を基に、プロファイリングするというもの。

言及しておきたいのが、この超能力捜査なのだが、これは能力者が被害者、失踪者、の思念体というか、
霊的なものと交信して、透視捜査と呼ばれるもので真相を探るってことなのだが、
どうも私はこの超能力捜査ってのモノに対し、胡散臭さが拭いきれぬである。
というのも、今まで犯人や被害者が見つかったというのをロクに聞いたことがない。
まぁ、この手の番組にこんなことを申すこと自体、非常にナンセンスなのは承知の上で、敢えて言及させて頂くが、本当に被害者と交信できるのであれば、もっと具体的なことを訊けばいいわけで、
何故毎回、それもほとんどの能力者が、スケッチブックに宝の地図の如き断片的
な風景情報を書き記すだけで、事件の核心部分には迫ってくれず、
それを手がかりにスタッフが奔走という流れが毎度のことで、どうしても決定打に欠けるのが、
非常に見ていて歯痒いのだが、言ってみればそれも様式美というか・・・
そういった観点で微笑ましく見るべきなのだろうか?

でも当事者たちにとっちゃ、藁にも縋る思いなわけで、そういった意味では、仕方ないと思うし、
超能力の存在を否定できない以上、何かの手がかりでも掴めればもうけものという見方もできる。
何にせよ、超能力が実在していれば夢があるし、詐欺師、ペテン師、インチキだとか、
無粋なことは言わずに一種のロマンだとして見守るというのも一つの手段である。
大体、私みたいな殺人事件などを考察するという悪趣味を有した人間が言うのも甚だおこがましいのだ。

・・と下らぬ前置きはこの辺までにして置き、放送内容で気になった点があって、それが2番目の
横山ゆかりちゃん失踪事件。

以前、拝読した著・清水潔氏の「殺人犯はそこにいる」によると、
この事件は北関東幼女誘拐連続殺人事件の5番目の事件にあたり、私は
"犯人はもう分かってるけど、逮捕できないんだから、やってもしょうがないのでは・・"
なんて本から得た情報を基に偉そうに通ぶりながら見ていたわけだが、スタッフサイド
もそれを知ってか知らずか、主にゆかりちゃんがどこにいるか、ということに焦点をあてて
進行していた。

で、この事件を透視したのはスウェーデンの超能力者の
ヨルゲン・グスタフソンなる人物なんだが、スタッフが清水氏の本を読んで、入れ知恵し
ているのでは?と疑うぐらい、氏の透視が、清水潔氏の本に記載された
真犯人=ルパンに似た男に沿っていたのである。
彼は以前テレビのチカラで岩手県盛岡市で失踪していた25歳女性を
透視したことがあり、その女性は後日、その透視ポイントからわずか15メートルの地点で
遺体で発見された。らしい。なので、一応、実績(?)はあるようだ。
また、この事件は去年の冬にもトリハダなる番組で超能力者のジョー・パワーなる人物が透視捜査で
「採石場が見える」と言っていたのだが、今回グスタフソン氏も同じく「採石場にいる」と言っていた。
ルパンがハッキリ見えているグスタフソン氏が言うのだから、これはかなり信憑性がある。 
ジョーパワー氏の時には、採石場は個人の所有地なので捜索ができなく、警察に頼むことに
したってところで終わっていたのだが・・・

なんと今回もほぼ同じ展開で終わってしまった。そう、投げっぱなしである。
 
個人的にはこういった点が納得できず、むしろここからがスタートなのでは?と思うのだ。
つまり、この採石場を捜索する、ということを話のメインに据えるべきでプロローグだけ見せられ、
着地せずに終わる・・というところが駄目。
交渉し、一部始終ドキュメントで撮影するべきなのである。
結果、無理でもいい。その過程が大事なのだ。もう一歩、二歩、踏み込んでもらいたい。

やはり、未解決事件を取り上げるならば、事件詳細を淡々と流し、識者が二言、三言
見解を話す程度のものあるいは視聴者参加型というか、オペレーターが幾人も待機し、
視聴者に情報提供を募る形式の番組の方が、事件解決には有効なような気がしてならない。
超能力やFBIはそのオマケ程度でどうだろうか。
何にせよ、未解決事件で危惧されているのは事件の風化なのである。
こういった番組が増えることを願いたい。