いくつか明らかになったものがあったので、順を追って列挙します。
  • 容疑者は事件前日の朝に福島から高速バスで東京・北区王子に来たのち、電車で東京・中野区まで移動していた
  • たまたま現場近くで姿を見かけ、気になったので後をつけて部屋に押し入った。
  • 最初に手で首を絞めたあと、部屋にあったものを使って絞めた
  • 証拠が残りそうなものを持ち去り、自分のマンションで、ごみの日に分別して捨てた
  • 加賀谷さん宅と戸倉容疑者宅は約400メートルしか離れていなかった。
  • 加賀谷さんがアルバイトをしていた新宿区内の居酒屋と、戸倉容疑者が勤めていた不動産仲介会社もわずか300メートルほどの距離だった
  • 加賀谷さん宅の玄関のドアノブに、何者かによって拭き取られた形跡があることが捜査関係者への取材で分かった。ドアノブからは頻繁に触っているはずの加賀谷さんの指紋も検出されなかっ
    たという。 
  • 容疑者は「年下の 彼女と結婚すると言って仕事を辞めた」という
事件当夜、容疑者は被害者を偶然見かけ、突発的に犯行に及んだようだ。
事件前日の朝まで容疑者は福島にいたようだが、何かの目的があったのか、バスで東京入りした後、中野に移動している。既に中野のマンションを引き払っているはずなのに、深夜にあのあたりをうろついていた理由はなんだろうか?容疑者はパチンコ好きだったというし、何かのついでにマイホールであったパチンコ屋に出向いて、閉店近くまで打ち、周辺で飯でも食った後、偶然被害者を見つけたのかもしれない。不運が重なってしまったという感じだろうか。

そして、問題の被害者宅への侵入方法は、シンプルに「押し入り」ということだった。
被害者が開錠し、部屋に入ろうとした瞬間、一緒に雪崩れ込むように入った形か?
で、そのまま殺害しちゃった?もしくは鍵かけ忘れた?

殺害方法はまず手で首を絞めて、弱ったところを紐状のものでとどめをさした、という感じ?
部屋に押し入ってすぐ殺したようだから、最初から殺す気だったのか、はたまた強姦目的だったが、抵抗されて殺してしまったのか?
ただ、どうも、わざわざ紐を用いて殺害の確実性を高めたところをみると、成り行きというより確定的な殺意があったと思えるのだが・・。とりあえず被害者は風呂には入っていなかったようだ。

被害者宅から消えた様々な物品は、証拠隠滅の為だった模様。
毛布や布団カバーにも何らかの痕跡が付いてしまったということだろうか?

被害者と容疑者は、住まい、勤務地共にかなり近所同士だったようだ。
被害者のバイトしてた居酒屋に訪れていた可能性十分考えられるし、街で何回か見かけたこともあるかもしれない。
被害者が容疑者を認識していたかは定かではないが、容疑者は一方的に認知していたかもしれない。殺害される前被害者が発したとされる「なんで・・」という台詞からして、容疑者を認識はしていたのかもしれない。

気になっていたドアノブの指紋の情報が、このタイミングでやっと出てきた。
部屋からは指紋がなかったので、ドアノブにも当然ないだろうと思っていたが、 
やはり拭き取った痕があったようだ。
手袋をしていなかったってことになるから、行き当たりばったりの犯行のようだ。
ドアノブは流石に持っていけないが、リモコンやらなんやら、自分が触れたものは全て持っていって処分した方が確実だと思ったんだろう。神経質な性質を窺わせる。 
ただ、
DNAが残るということまでは気が回らなかったのか。

結婚を機に仕事を辞めたというのは本当なのだろうか?彼女の実家に就職するということだったらしいが、仕事を辞める際、体裁を保つための嘘だったってこと? 

あとはリモコン事件との関連が気になるところ。
これも恐らくこの容疑者の仕業だろうけど、もし違うとしたらそれはそれで問題である。 

3/17 追記
東京・中野区で劇団員の女性が殺害された事件で、逮捕された男が「LINEを交換しようと思って部屋の前で声をかけた」と供述していることが新たに分かりました。
 この事件は、福島県の戸倉高広容疑者(37)が去年8月、中野区のマンションで、アルバイト従業員で劇団員の加賀谷理沙さん(当時25)を殺害したとして逮捕されたものです。
 その後の取り調べに対し戸倉容疑者が、「歩きながらたばこを吸っていたら加賀谷さんを見かけて後をつけた」「LINEを交換しようと思って部屋の前で『すみません』と声をかけた」「加賀谷さんが驚いて部屋に入ったので、自分もすぐに部屋に入り、手や紐(ひも)のようなもので首を絞めた」と供述していることが新たに分かりました。

戸倉容疑者は調べに「加賀谷さんの後をつけて声をかけたが、大声を出されそうになり、手で首を絞めた。抵抗されたので部屋にあったコード状のもので絞めた」と供述。コード状のものは事件後、加賀谷さんのリュックやトートバッグなどと一緒に持ち去り、ゴミとして出したと説明しているという。ゴミは既に処分され、見つかっていない。警視庁は、戸倉容疑者が証拠を隠すため、指紋が付着した凶器を持ち去ったとみている。

3/29 追記
東京・中野区の劇団員女性殺害事件で、逮捕された男の精神鑑定が行われる。
戸倉高広容疑者(37)は、2015年8月、中野区のマンションで、劇団員の加賀谷 理沙さん(当時25)の首を絞め、殺害した疑いが持たれていて、調べに対し、「声をかけたら、騒がれそうになったので、コードのようなもので首を絞めた」と容疑を認めている。
東京地検は、戸倉容疑者の精神状態を調べるため、鑑定留置を請求し、東京地裁に認められた。
鑑定留置は、2カ月から3カ月間行われ、刑事責任能力が問えるかなどを判断するとみられる。