広島市南区のマツダ社員寮「マツダ大原寮」で社員の菅野恭平さん(19)が殺害された事件で、広島県警広島南署捜査本部は24日未明、菅野さんを殺害し現金約120万円などを奪ったとして、強盗殺人容疑で同じ寮に住む同僚の上川傑(かみかわ・すぐる)容疑者(20)を逮捕した。
逮捕容疑は14日午後3時35分ごろ、南区向洋大原町のマツダ大原寮2階非常階段で、菅野さんの頭を消火器で殴るなどして殺害。現金約120万円と携帯電話を奪ったとしている。

 捜査関係者によると、菅野さんは14日午前5時40分ごろに夜勤を終え、ATMや金融機関の窓口で計百数十万円を引き出した。その際、近くの防犯カメラに上川容疑者の車が写っていた。

 菅野さんはその数時間後の午後4時15分ごろ、寮の2階非常階段踊り場で倒れているのが発見された。直前の午後3時35分ごろには、2階に住む男性が「ドン」という物音を数回耳にし、その後、うめき声も数回聞いていた。

 マツダによると、菅野さんは昨年4月、高校を卒業して技能正社員として採用。本社工場でプレス金型を作る部署でまじめに勤務していたという。

 現場はJR広島駅の南東約4・5キロにある7階建ての寮。近くにはマツダの工場や住宅街、小学校などがある。
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自動車メーカーのマツダの社員寮(広島市)で同僚の菅野(すがの)恭平さん(19)を殺害して現金などを奪ったとして、強盗殺人容疑で逮捕された社員の上川傑(すぐる)容疑者(20)が、車のローンや同僚への借金の返済などのため、生活費が月に数万円しかない状態だったことが捜査関係者への取材でわかった。広島県警は、上川容疑者が生活や金銭面で困っていたことが犯行の動機になった可能性もあるとみて、捜査している。

 上川容疑者については、複数の同僚が朝日新聞の取材に「ギャンブル好きだった」と証言している。

 県警によると、事件の直前、菅野さんと上川容疑者は複数の金融機関を回っていた。菅野さんは現金計約120万円を引き出しており、上川容疑者が菅野さんを殺害し、この金を奪った疑いがある。事件後には、上川容疑者が自身の口座に百数十万円の入金をしていたことも判明している。